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肋間神経痛やぎっくり背中の再発防止!痛みの原因と予防策

  • 長沼整形外科・内科医院
  • 2024年9月30日
  • 読了時間: 20分


【本記事の要点】

  • 肋骨の痛みは、肋間神経痛や筋肉の緊張、骨折が原因で発生することが多い。

  • ぎっくり背中は、背中の筋肉や筋膜に急な負荷がかかることで強い痛みを伴う。

  • 痛みの原因によって、対処法や治療法が異なるため、早期診断が重要。

  • 日常生活での姿勢改善や適度な運動が、痛みの予防に効果的。

  • 痛みが再発した場合は、安静と冷却、適切な医療機関の受診が推奨される。



▶︎1. 肋骨の痛みの原因は?肋間神経痛とぎっくり背中の違い

 


1.1 肋間神経痛の原因と症状

肋間神経痛は、肋骨の間を走る神経(肋間神経)が刺激されることによって発生する痛みです。この神経痛は、強い鋭い痛みや灼熱感として感じられ、特に息を吸うときや体を動かすと痛みが悪化することが特徴です。原因はさまざまですが、以下が主な要因とされています。


1. 筋肉や骨格の問題 姿勢が悪いことや筋肉の緊張が続くと、肋間神経に圧力がかかり、痛みが生じます。特にデスクワークや長時間の立ち仕事が影響することが多いです。

2. 外傷や物理的な損傷 転倒や事故、または肋骨を強く打った場合にも肋間神経が傷つき、痛みが発生します。特に肋骨が折れた場合、周囲の神経が刺激されて強い痛みが起こることがあります。

3. 感染症や炎症 帯状疱疹などのウイルス感染も肋間神経痛の原因となることがあります。この場合、皮膚に発疹が現れることがあり、神経に沿って鋭い痛みを伴います。


肋間神経痛は呼吸や体を動かすたびに痛みが強くなるため、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。痛みが持続したり、悪化する場合は、速やかに医療機関を受診することが推奨されます。


1.2 ぎっくり背中と肋骨痛の違い

ぎっくり背中は、急激な動きや過度な負荷が背中の筋肉や筋膜にかかることで生じる強い痛みを指します。一般的に、ぎっくり背中は筋肉の問題であり、突然背中に「ビキッ」というような痛みを感じ、その後、体を動かすことが困難になるケースが多いです。


これに対して肋骨の痛み、特に肋骨に関連する神経痛(肋間神経痛)は、神経が直接刺激されて発生します。


ぎっくり背中の原因は、無理な動作や急激な運動によって筋肉が損傷することが多く、体をひねる動作や背中を急に伸ばす動作で発症することが多いです。ぎっくり背中の場合、痛みは背中や腰周辺に集中し、呼吸を伴う動作にはあまり影響しませんが、体を動かす際には強い痛みが生じます。


一方で、肋骨の痛みは呼吸をするたびに悪化するのが特徴で、深呼吸や咳、くしゃみなどで強い痛みを伴います。肋骨を直接触ると痛みを感じることが多く、痛みが広がる範囲も広いことが多いです。


ぎっくり背中肋骨痛の違いは、痛みの発生源とその感じ方にあります。ぎっくり背中は筋肉由来であり、肋骨痛は神経や骨に関連することが多いです。この違いを理解することで、適切な治療や対処法を選択することが可能です。


1.3 肋骨周辺の痛みを見分ける方法

肋骨周辺に痛みを感じた場合、その痛みの原因を正確に特定することが重要です。肋骨の痛みは、筋肉、神経、骨の問題から発生することが多く、それぞれ症状が異なるため、適切な対処法を取るためには痛みの種類を見分けることが必要です。


1. 呼吸や動作に伴う痛みのパターンを確認する 肋骨周辺の痛みが呼吸時や体を捻る動作で強くなる場合は、肋間神経痛の可能性があります。特に、深呼吸やくしゃみ、咳などで痛みが強まるのは、神経が刺激されているサインです。

これに対して、ぎっくり背中は急激な動作により背中の筋肉が損傷しているため、呼吸自体には大きな影響は出ないことが多いです。


2. 痛みの部位を特定する 痛みが明確に肋骨に沿って広がっている場合は、肋間神経痛や肋骨骨折が考えられます。逆に、背中全体に広がる痛みや、局所的な筋肉の硬直感を伴う場合は、ぎっくり背中の可能性が高いです。肋骨の痛みが局所的かつ触れることで痛みが増す場合は、骨折やヒビの可能性もあります。


3. 痛みの性質を判断する 肋間神経痛は、鋭い痛みや灼熱感として感じられ、特に動作や呼吸とともに悪化します。一方で、筋肉由来の痛みは、ズキズキとした鈍い痛みや圧迫感が特徴です。肋骨の損傷や骨折による痛みは、押したり動かしたりしたときに強く感じるため、患部に直接触れてみることが役立ちます。


肋骨周辺の痛みが長引く場合や、呼吸困難を伴うような強い痛みがある場合は、すぐに医療機関を受診することが推奨されます。適切な診断を受けることで、早期に治療を開始し、痛みを緩和させることができます。



▶︎2. 肋間神経痛とぎっくり背中の診断と治療法

 


2.1 肋骨の痛みを伴う場合の診断方法

肋骨の痛みがある場合、医療機関での正確な診断が重要です。肋骨周辺の痛みは、単なる筋肉の問題なのか、神経痛なのか、骨の損傷によるものなのかを見分けるために、いくつかの検査や診断が行われます。以下に代表的な診断方法を紹介します。


1. 問診と視診 診断の第一歩として、患者の症状や痛みの発症状況について詳細に問診します。痛みが始まったタイミングや、どの動作で痛みが悪化するかを把握することが大切です。

また、肋骨周辺を視覚的に確認し、腫れや変色、体の姿勢に異常がないかをチェックします。肋間神経痛の場合、痛みが肋骨に沿って広がることが多く、特定の動作や呼吸で痛みが悪化するという特徴があります。


2. 触診 次に、医師は肋骨や周囲の筋肉を手で触れて確認します。肋骨を押したときに痛みが増す場合、肋骨にヒビや骨折がある可能性があります。肋間神経痛の場合、神経が圧迫されている部位に触れると鋭い痛みが走ることがあります。ぎっくり背中の場合は、背中の特定の筋肉が緊張し、硬直していることが触診で確認されることが多いです。


3. 画像検査 肋骨の骨折や重大な損傷が疑われる場合、X線CTスキャンなどの画像診断が行われます。これにより、肋骨の状態を詳細に確認し、骨折やヒビがあるかどうかを確認します。

また、痛みの原因が神経や筋肉に関連している場合、MRIによって神経や筋肉の状態を確認することがあります。特に肋間神経痛の場合、神経に炎症や圧迫が見られることが多いです。


肋骨の痛みや肋間神経痛、ぎっくり背中は、適切な診断がなされなければ痛みが長引き、症状が悪化することがあります。早期に医療機関を受診し、正確な診断を受けることで、治療が早期に開始され、痛みの軽減が期待できます。


2.2 肋間神経痛の治療法

肋間神経痛の治療には、原因や症状の重さに応じてさまざまなアプローチが取られます。一般的に、痛みの管理と神経の圧迫を緩和することが治療の主な目的となります。以下は代表的な治療法です。


1. 薬物療法 軽度の肋間神経痛では、鎮痛剤抗炎症薬が処方されることが多いです。これらは、痛みや炎症を抑えることで症状を軽減します。特に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、神経痛の初期段階で有効です。症状が強い場合には、筋弛緩剤神経痛用の薬(例えばプレガバリンやガバペンチン)が処方されることもあります。


2. 理学療法 肋間神経痛が筋肉の緊張や姿勢の悪さに関連している場合、理学療法が効果的です。理学療法では、姿勢を改善するためのストレッチや筋力強化エクササイズが行われます。これにより、神経への圧力を減らし、症状を緩和することができます。また、温熱療法電気刺激療法も、筋肉の緊張をほぐし、神経の炎症を鎮めるのに役立ちます。


3. 神経ブロック注射 神経の炎症が強く、痛みが鎮痛薬で抑えきれない場合、神経ブロック注射が行われることがあります。これは、痛みの原因となる神経周辺に局所麻酔薬やステロイドを注入し、痛みを一時的に遮断する治療法です。即効性があり、症状の重い患者に対して短期間の効果が期待できます。


4. 自然療法と生活習慣の改善 肋間神経痛は、ストレスや姿勢の悪化が原因であることが多いため、生活習慣の見直しも重要です。ストレスの管理や、日常的な姿勢の改善、軽い運動を取り入れることで症状を予防・軽減できます。加えて、深呼吸を意識して行い、肋骨周辺の筋肉をリラックスさせることも肋間神経痛のケアには有効です。


肋間神経痛は一時的に治まっても再発することが多いため、適切な治療だけでなく、日常的な予防策の実践が重要です。特に姿勢の悪さや長時間同じ姿勢を保つ習慣が原因の場合、定期的な運動や姿勢改善を意識することで、再発を防ぐことが期待できます。


2.3 ぎっくり背中の治療法

ぎっくり背中は、急な動作や無理な姿勢が原因で背中の筋肉や筋膜に負担がかかり、強い痛みを引き起こす症状です。ぎっくり腰に似た症状を背中で感じるため、「ぎっくり背中」と呼ばれます。治療法は、痛みの緩和と筋肉の回復を目的に行われます。


1. 安静と冷却 ぎっくり背中を発症した直後は、痛みが強く動けないことが多いので、まずは安静が必要です。患部が炎症を起こしていることが多いため、冷却が効果的です。アイスパックや冷たいタオルを使い、痛みが強い場所を冷やすことで炎症を抑え、痛みを軽減します。ただし、冷やしすぎないように注意が必要です。


2. 鎮痛薬や抗炎症薬の使用 痛みが強い場合、鎮痛薬や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が有効です。これらの薬は、筋肉の炎症を抑え、痛みを軽減します。市販薬でも効果がある場合が多いですが、症状が長引く場合や痛みが強い場合は、医師の処方を受けることが推奨されます。


3. 温熱療法とマッサージ 発症後数日経ち、炎症が落ち着いたら、温熱療法が有効です。患部を温めることで、血流を改善し、筋肉の緊張を和らげることができます。また、軽いマッサージストレッチも症状の回復に役立ちます。ただし、痛みが残る場合は無理をせず、医師や理学療法士の指導のもとで行うことが重要です。


4. 理学療法とリハビリ 背中の筋肉が弱くなっている場合、理学療法を通じて筋力を回復させることが重要です。理学療法士による指導で、筋肉を強化し、姿勢を改善するエクササイズを取り入れることで、再発を予防できます。また、姿勢や動作の改善も、ぎっくり背中の再発防止に効果的です。


5. 再発予防 ぎっくり背中は一度発症すると再発しやすいため、日常生活での予防が重要です。無理な動作を避け、正しい姿勢を心掛けることが基本です。また、定期的なストレッチ軽い運動を行い、背中や腰の筋肉を鍛えることも再発防止につながります。特に、重い物を持ち上げる際には、膝を曲げて腰に負担をかけない動作を意識することが重要です。


ぎっくり背中は適切なケアが重要初期の適切なケアが、ぎっくり背中の回復を早めるカギとなります。無理をせず、正しい治療とケアを行うことで、日常生活への影響を最小限に抑えられます。



▶︎3. 肋骨周辺の痛みを予防する方法

 


3.1 日常生活で気を付ける姿勢

日常生活における姿勢の改善は、肋骨周辺の痛みを予防するために非常に重要です。姿勢が悪いと、肋骨や周辺の筋肉、神経に余計な負担がかかり、痛みを引き起こす原因になります。特に長時間のデスクワークや立ち仕事では、次の点に注意して正しい姿勢を保つことが大切です。


1. 座っているときの姿勢 座る姿勢が悪いと、背中や肋骨に負担がかかりやすくなります。長時間座っているときは、背筋をまっすぐに保ち、椅子に深く座ることを心がけましょう。

腰にクッションを使うと、腰椎をサポートし、背骨の自然なカーブを維持しやすくなります。また、肋骨に負担をかけないために、肩をリラックスさせ、腕や手が自然な位置に来るように調整します。


2. 立っているときの姿勢 立ち仕事をする際には、体重を片方の足にかけず、均等にバランスを取ることが大切です。また、猫背や反り腰の姿勢を避け、自然な背骨のラインを意識しましょう。肋骨が過度に圧迫されないように、胸を開き、肩を後ろに引いた姿勢を維持することが、痛みの予防につながります。


3. 重い物を持つときの注意 重い物を持ち上げる際には、背中や肋骨に負担をかけないようにすることが重要です。膝を曲げて腰を支点にすることで、背中や肋骨への負担を軽減します。また、持ち上げる際は、物を身体の近くに保つように意識し、無理な捻り動作を避けることで、肋骨の痛みやぎっくり背中を予防できます。


正しい姿勢の維持は、長期的な肋骨周辺の健康に繋がるだけでなく、日常的な動作の中での痛みを減らすためにも非常に効果的です。


3.2 適度な運動による予防策

適度な運動は、肋骨周辺の筋肉や神経にかかる負担を軽減し、痛みを予防するための効果的な方法です。特に、筋肉を柔軟に保ち、血流を促進することが、肋間神経痛やぎっくり背中の予防に役立ちます。以下に、日常的に取り入れやすい運動を紹介します。


1. ストレッチング ストレッチは、筋肉を柔らかくし、神経への圧迫を減らすのに効果的です。特に、胸や背中のストレッチは肋骨周辺の柔軟性を保つために重要です。肋骨の可動域を広げるため、両腕を上に伸ばし、体を左右にゆっくりと傾ける運動が有効です。この動作を日常的に行うことで、肋骨周りの筋肉が柔軟になり、痛みの予防に繋がります。


2. 呼吸筋エクササイズ 肋骨周辺の筋肉には、呼吸に関わる筋肉も多く含まれています。深呼吸を意識した運動は、これらの筋肉を鍛えるとともに、肋骨の柔軟性を高めることができます。深呼吸をしながら胸を大きく広げたり、背中をリラックスさせることで、肋間神経痛やぎっくり背中の予防に効果的です。


3. 軽い筋力トレーニング 筋力が低下すると、姿勢が悪くなりやすく、肋骨周辺に負担がかかります。そのため、背中や体幹の筋力を鍛える運動が推奨されます。プランクやスクワットなどの基本的な体幹トレーニングは、肋骨周りの筋肉を強化し、ぎっくり背中の予防にも役立ちます。定期的に筋力トレーニングを行うことで、痛みを引き起こしにくい強い体を作ることができます。


4. リラクゼーション運動 ストレスや緊張は筋肉を硬直させ、神経に負担をかけることがあるため、リラクゼーション運動も効果的です。ヨガやピラティスなど、呼吸とともに身体をほぐす運動は、肋骨周辺の筋肉をリラックスさせ、痛みを予防するのに役立ちます。特に胸や背中にかかる負担を和らげるポーズが有効です。


適度な運動を続けることが、痛みの予防に繋がるこれらの運動を日常生活に取り入れることで、肋骨周辺の筋肉を柔軟に保ち、痛みの発生を予防することができます。無理なく続けることがポイントです。


3.3 ぎっくり背中の再発を防ぐための注意点

ぎっくり背中は一度発症すると再発しやすいため、日常生活でいくつかの予防策を意識することが重要です。再発を防ぐためには、背中や肋骨に過度な負担をかけない動作や姿勢、適切なケアを心掛けることが求められます。以下は、再発防止に役立つ具体的な注意点です。


1. 無理な動作を避ける ぎっくり背中は、急な動作や無理な姿勢によって引き起こされることが多いです。重いものを持ち上げるときには、膝を曲げて持ち上げるようにし、腰や背中に直接負担をかけないようにします。また、急な体のひねりや屈伸は避け、動作をゆっくりと行うことが大切です。


2. 定期的なストレッチ 背中や肋骨周りの筋肉を柔軟に保つためには、日常的にストレッチを行うことが有効です。特にデスクワークや長時間同じ姿勢でいる場合は、1時間ごとに軽いストレッチを行い、筋肉の緊張をほぐすようにしましょう。ストレッチによって筋肉の柔軟性を高めることで、再発のリスクを低減することができます。


3. 正しい姿勢を保つ 姿勢の悪さが原因で背中や肋骨に過度な負担がかかることがあるため、日常生活の中で正しい姿勢を保つことが重要です。座るときは、腰にクッションを当てて背筋を伸ばし、立っているときは体重を均等に両足に分けて立つようにしましょう。姿勢を改善することで、筋肉の緊張を防ぎ、ぎっくり背中の再発リスクを減らすことができます。


4. 体幹を鍛えるエクササイズ 背中の筋力が低下していると、ぎっくり背中を再発しやすくなります。体幹を鍛えるエクササイズを日常的に行い、背中や腰の筋肉を強化することが大切です。プランクやスクワットなどのエクササイズを取り入れ、無理なく続けることで、再発予防に効果が期待できます。


5. 体を冷やさないようにする 寒冷や体の冷えは筋肉を硬直させ、ぎっくり背中の原因となることがあります。特に冬場やエアコンの効いた室内では、体を冷やさないようにすることが重要です。適切な防寒対策や温かい食事を取り入れることで、筋肉の硬直を防ぎ、痛みの再発を予防できます。


再発防止には日常的なケアが重要ぎっくり背中の再発を防ぐためには、日々の生活の中で姿勢や動作に注意し、定期的なストレッチや筋力トレーニングを続けることが大切です。また、体を冷やさないようにするなど、生活習慣全体に気を配ることで、再発リスクを大幅に減らすことができます。



▶︎4. 肋骨・背中の痛みが再発した場合の対処法

 

4.1 再発時に取るべき応急処置

肋骨周辺や背中の痛みが再発した場合、迅速な対処が重要です。適切な応急処置を行うことで、痛みを緩和し症状の悪化を防ぐことができます。以下に再発時の基本的な対処法を紹介します。


1. 安静にする 痛みを感じた場合、まずは無理をせず安静にすることが最優先です。痛みが強い場合、動作を控えて背中や肋骨に負担をかけないようにし、体を横にしてリラックスできる姿勢を保ちます。特に、座っている時や立っている時は、痛みを感じる部分に過度な負担がかからないように注意しましょう。


2. 痛みの部位を冷やすまたは温める 再発直後の痛みが急性の炎症によるものである場合、患部を冷やすことが効果的です。アイスパックや冷たいタオルを使用して痛みがある部分を冷やすと、炎症が鎮まり、痛みが和らぎます。

一方で、数日経過した場合には、温めることで筋肉の緊張をほぐし、血流を改善することができます。温めることで体がリラックスし、再発時の痛みを軽減することが期待できます。


3. 鎮痛薬の使用 痛みが強い場合は、市販の鎮痛薬抗炎症薬(NSAIDs)を使用することも選択肢の一つです。これにより痛みや炎症を抑えることができます。ただし、痛みが数日間続いたり、薬を使用しても効果が見られない場合は、早めに医師の診察を受けることが重要です。


4. 痛みの原因を考慮した動作制限 再発の原因がわかっている場合は、無理な動作を避けることが必要です。例えば、過去に重い物を持ち上げた際に痛みが再発した場合は、物を持つ動作を控えるか、正しいフォームで行うように心掛けます。背中や肋骨に負担がかからないよう、常に姿勢や動作に注意を払い、無理をしないことが再発防止に繋がります。


痛みが再発した際には、速やかな応急処置を行うことで、症状の悪化を防ぐことが可能です。安静、冷却・温熱療法、そして痛みの原因に合わせた動作制限を実践することが、再発時の最適な対応となります。


4.2 医療機関を受診するタイミング

肋骨周辺や背中の痛みが再発した場合、状況によっては速やかに医療機関を受診する必要があります。特に以下の症状が現れた場合には、専門の診断を受け、適切な治療を開始することが重要です。


1. 痛みが数日間続く場合 再発した痛みが軽度であっても、数日間痛みが続く場合は医療機関を受診するべきです。肋骨や背中の痛みが続くことは、単なる筋肉の疲労ではなく、神経や骨、内臓に問題がある可能性があります。早期に医師の診断を受けることで、症状が悪化する前に対処できます。


2. 呼吸に支障がある場合 肋骨や胸周辺の痛みが強く、深呼吸や咳をする際に痛みが増す場合は、肋間神経痛や肋骨の損傷が原因であることが考えられます。これに加えて、呼吸困難を感じる場合は、肋骨の骨折や内臓に問題がある可能性もあるため、直ちに受診することが必要です。


3. 痛みが強く、動けない場合 再発時に激しい痛みが生じて、動くことが困難な場合は、ぎっくり背中や肋骨骨折の可能性があります。このような状態では、鎮痛薬や冷却だけでは痛みが軽減されないことが多く、専門的な治療が必要になります。痛みが動作を著しく制限する場合、無理をせず、速やかに医療機関を受診しましょう。


4. 痛みが広がる場合 最初は特定の部位に限定された痛みが、時間とともに広がる場合や、背中から腰、肋骨周辺まで痛みが拡大する場合、他の疾患や神経の圧迫が進行している可能性があります。このような場合も、早急に専門の診断が必要です。


5. その他の異常な症状が見られる場合 痛みとともに発熱、しびれ、腫れなどの症状が現れた場合は、単なる筋肉痛やぎっくり背中とは異なる原因が考えられます。特に、しびれや感覚の異常が現れる場合は、神経に問題がある可能性が高いため、できるだけ早く受診することが大切です。


医療機関を受診するタイミングを見極め、早期に診断を受けることで、痛みが悪化する前に治療を開始することができます。再発時の痛みが強かったり、長引いたりする場合は、自己判断せずに専門医に相談することが健康管理において非常に重要です。


4.3 長期的な予防のためのセルフケア

肋骨周辺や背中の痛みが再発しないようにするためには、日常的にセルフケアを取り入れ、筋肉や神経に負担がかからないようにすることが重要です。以下に、長期的な予防のために役立つセルフケア方法を紹介します。


1. 定期的なストレッチと柔軟性の維持 日々の生活でストレッチを習慣化することは、筋肉を柔軟に保ち、神経の圧迫を防ぐために非常に効果的です。特に、背中や胸周りのストレッチを行うことで、肋骨周辺の筋肉や筋膜が柔軟性を保ちやすくなります。朝や夜に簡単なストレッチを行い、筋肉の硬直を防ぐことが再発予防に繋がります。


2. 正しい姿勢を保つ 日常生活での姿勢を意識することが、肋骨や背中の痛みを防ぐための重要なポイントです。正しい姿勢を保つことで、筋肉や神経にかかる負担を最小限に抑えることができます。座っている時や立っている時、背筋を伸ばし、体のバランスを意識することが肋間神経痛やぎっくり背中の再発を防ぐ鍵となります。


3. 筋力トレーニング 背中や体幹の筋力を強化することも、痛みの予防に効果的です。体幹トレーニングを定期的に行うことで、背骨や肋骨を支える筋肉が強くなり、体を動かす際に余計な負担がかからなくなります。特に、プランクやスクワットなどの軽い運動を取り入れることで、筋力を維持し、姿勢を支える基盤を作ることができます。


4. ストレス管理 精神的なストレスは、筋肉の緊張を引き起こし、神経に影響を与えることがあります。ストレスを管理し、リラックスできる時間を確保することも、痛みの予防に重要です。ヨガや深呼吸、瞑想などのリラクゼーション方法を取り入れることで、心身のリラックスを図り、痛みの再発を防ぐことが期待できます。


5. 適切な休息と睡眠 体を適切に休ませ、質の良い睡眠を確保することも、痛みの予防において欠かせない要素です。特に背中や肋骨に痛みがある場合、硬いベッドや不自然な姿勢での睡眠は避け、体に優しい寝具を使用することで、リカバリーが早まります。適度な休息を取り、体をリフレッシュさせることが重要です。


これらのセルフケアを日常生活に取り入れることで、肋骨や背中の痛みが再発しにくい体を作ることができます。継続的なケアが、長期的な痛みの予防に繋がるため、無理のない範囲で取り組むことが大切です。



▶︎5. まとめ:肋骨の痛みとぎっくり背中の予防と適切な対処

 

肋骨周辺や背中の痛みは、日常生活に大きな影響を与える可能性があり、再発を防ぐためには適切な対処と予防策が重要です。この記事では、肋間神経痛やぎっくり背中を中心に、痛みの原因や症状の違い、そしてそれぞれの治療法や再発を防ぐための方法について説明しました。


肋間神経痛は、肋骨に沿った神経の圧迫や炎症が原因となるため、早期の診断と適切な治療が重要です。対処法としては、薬物療法や理学療法が効果的で、特に神経ブロックなどが症状緩和に有効です。

対して、ぎっくり背中は筋肉の問題が主で、急な動作や無理な姿勢が引き金となることが多いです。治療としては、安静、冷却・温熱療法、そして理学療法を用いて筋肉を回復させることが必要です。


痛みの予防には、日常生活での姿勢の改善適度な運動が不可欠です。特に体幹を鍛えるエクササイズや定期的なストレッチは、筋肉の柔軟性を高め、神経や筋肉への負担を軽減します。また、ストレス管理や休息の確保も痛みの予防に大きく寄与します。


再発を防ぐためには、セルフケアが非常に重要です。日々の習慣を見直し、体にかかる負担を軽減することで、長期的に痛みを予防することが可能です。これらの対策を継続的に実践することで、肋骨や背中の健康を維持し、痛みの再発を防ぐことが期待できます。

適切な対処と予防策を取り入れ、肋骨や背中の健康を守っていきましょう。



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